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老後資金

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2015年7月30日

「セミナーで老後のお金の試算を示すと、急に深刻な表情になる人が多い」。企業のシニア社員向け研修などで講師を務めるライフワークスの岡田保美氏はこう話す。 60歳で定年退職したり、定年前に早期退職したりして悠々自適の生活を送りたいと思う人は少なくない。しかし収入の当てがないまま退職すると、老後資金が不足する可能性がある。金融広報中央委員会の調査では、50代の金融資産は1世帯あたり平均1,124万円。60歳で退職し、大卒で勤続35年以上の平均退職金2,156万円をもらっても、満額の年金が出る65歳まで5年間を無職・無収入でいると、日々の生活費だけで金融資産が1,455万円まで減る計算になる。 年金の受給が始まっても楽観できない。総務省の家計調査では夫65歳以上、妻60歳以上のリタイア世帯の平均月収は年金を中心に20万7347円支出は月26万8907円なので差し引き月6万円あまりの赤字だ。1455万円を取り崩して埋めていくと、夫が85歳になった時点で蓄えが尽きる。夫婦のどちらかが要介護になったりインフレが進行したりすれば、金融資産がゼロになる時期は早まりかねない。また、日本人男性の4人に1人は90歳、女性の4人に1人は95歳まで生きるため、夫婦の老後のマネープランは95歳までの40年間で立てるべきであろう。 老後資金について考えてみると、年金の支給額は年々減っており、医療技術の進歩につれ寿命は延び続けている。退職後、いざ老後を楽しもうと思ったとき、資金が足りないということがないように今から対策を考えてみてはいかがだろうか。